“有名企業勤務”だけど、実際は「パート社員」
坂本雄大さん(仮名・28歳)は、都内の有名IT系企業で働いています。都心の一等地にあるに入っているに出勤し、首から入館証も兼ねるIC型の社員証を提げている姿は、まさにできる。しかし……。
「 実は僕、正社員ではないんです。この会社は、新卒入社した以外プロパー以外は、ほとんどが時間給や固定給の社員。職務内容は、正社員と同等で、のも任されたりするのですが、昇給がないので、みんな3年ほど勤めたらキャリアのために転職か独立していきます」
表向きにはキャリアや、即戦力と謳いながら、実際には低賃金で責任のある仕事を任されるようです。
「僕は、30歳までにもっと良い条件の転職を目標にして働いています。でも、無名のに行くよりは、 この会社名を出すと、や、ングでも女性の食いつきが良いんですよね」
手取り20万円未満で、消費者金融に借金も
収入が低い非正規雇用でも、今は有名企業で働くほうががあると考えている坂本さん。やりくりはできているのでしょうか。
「正社員は初任給が28万円という話ですが、 僕は時間給なので手取りが20万円いかないくらい。
残業がないともっと減ります。でも周りの給与水準に合わせて、服や、を買ったりしていたら、すぐにの限度額に達しちゃいました。仕事のや彼女がいない寂しさから、つい風俗にも通うようになっちゃって、消費者金融に数十万程度の借入金もあります……」
今は、系ののの定額だけを払い、消費者金融には、利息分を返済する日々だそう。
「この前、返済日を忘れてしまって、会社にも催促の電話が掛ったんです……。社内で仲が良い人からは、“フウちゃん”って呼ばれているんです。理由を聞いたら、風俗が好きだからと。そんなに通っているわけではないのに…」
減らない借金…家計は火の車なのに彼女におごる日々
そんな坂本さんに、転機となる出会いが訪れます。
「夜のお店でのSちゃんと知り合いました。何回か店に通ううちに、連絡先を渡されました。彼女はをふんわりと優しくしたような雰囲気で、系。が好きだというので、『一緒に行こう』と誘いました」
実はでは初めて行ったという。驚きの連続だったそうです。
「飲食にあんなにお金がかかるとは思いませんでした。でも、勤めている会社名を出していたので、引くに引けず……。彼女も僕のことを稼いでいると思っているので、つい全部おごってしまったんです。 『ちょっと待っていて』と言って、内のでなけなしのお金をおろしました」
彼女も去っていき、残った借金は60万円
身分を偽っての恋愛ですが、その後はどうなったのでしょうか。
「本当は正社員ではないとは言えず、借金も増えていきました。を前に、このままではさらに出費が増えてしまうと心配になっていたところ、向こうもなんとなく察して、“お金の切れ目が縁の切れ目”というか、だんだんと疎遠になってしました」
結局、借金は膨らみ、現在は借入残高60万円強。返せなくもなさそうですが、節約生活がツラいそうです。
「最初は、数か月で返せると思っていたのですが、だんだんと半年、1年と延びています。今は利息分が払えればいいかなって思ってきちゃってますね」
は、仕事もお金もうまくできれば、30代に向けて華々しいステップができるかもしれません。でも、つい自分の欲望に負けてしまうと、大きな借金やツケが回ってきます。みなさんも、くれぐれもお気をつけて。